2022-01-01から1年間の記事一覧

LSEからの朗報、困惑

LSEの MSc in Social Anthropology から条件付き合格の知らせが来た。 元々、LSEのMSc in Sociologyを第一志望にしていたのだけれど、こちらは案の定不合格だった。案の定、というのは、昨年の倍率が10倍近かったので難しいだろうと思っていたのだ。私の場合…

インドの貧しい代理母とキラキラゲイカップル

ずっと気になっていた『もうひとりの母たち』を見た。 もうひとりの母たち 【日本初公開】 | ドキュメンタリー映画|アジアンドキュメンタリーズ 「代理母の何が問題なのだろう」、「危険な肉体労働と何が違うのだろう」と思っていたが、これを見て、代理母…

ハンドルを握る女と救済される男

先日『ドライブ・マイ・カー』をやっと見た。 期待していなかったのだが、かなり面白いと思った。男が都合よく救われる話、ということで、一部のフェミニストには評判が悪いらしい。しかし私はこの映画がとてもいいと思った。家福が弱さと向き合うことで「to…

男たちと母親たちと女たち

たまに思い返しては腹が立つ言葉というのがある。たとえば、智己くん(仮名)が私に言った「満たされれば性欲も落ち着くよ」というものがそれだ。 正確な言い回しは忘れてしまったが、智己くんは当時遊び呆けていた私をつかまえて、「愛情を知れば、君も落ち…

「子どもがいなければ、自分の人生がずっと良くなるということです。そのことに疑いの余地はありません」

オルナ・ドーナト著『母親になって後悔してる』を読んだ。 著者は、いわゆる「先進国」に蔓延するさまざまな幻想―女性は子供をほしがるのが自然だ、子供を産まなければいずれ後悔する、子育てが辛くてもいずれ報われる(このいずれも日本で生きる私”たち”に…

Protesters blocking streets.(メモ)

www.youtube.com カナダでは、コロナの感染拡大のための規制に反対する人たちがオタワの街で抗議行動を続けているらしい。まだ情報を収集し始めたところだが、どうやら「反ワクチン」の人たちがかなり含まれているようだ。 左派はついぞこれだけの人々を動員…

『ライ麦畑の反逆児』を見た。

一度でも寝た男のことはすぐに忘れてしまう。セックスできなかった男のことはいつまでもよく覚えている。 セックスすれば別れることができる。いつまでもセックスしない男女はいつまでも別れることができない。そして何年も友達以上恋人未満、疑似恋愛みたい…

『逆光』

『逆光』を見た。 gyakkofilm.com 語るというよりは浸っていたいような映画だった。 でも一つだけ。 最後、吉岡はわざと使用人のおばあちゃんをやっかい払いしたんだよね? お腹が痛いフリをして。正露丸を隠して。 そして襖のカットがしばらく続くというこ…

『アナーキー・国家・ユートピア』読書ノート

10年以上積ん読になっていた『アナーキー・国家・ユートピア』(1974)を読んだ。 ・第一部は、いわゆる「自然状態」からいかにして最小国家が導出されるかについての記述であった。ノージックは、最小国家は正当性を持つと主張する。最小国家は、人々の権利…